AI需要拡大で半導体大手Crucialブランド撤退
半導体大手が消費者向け事業を見直す動きが広がっています。米マイクロンはメモリ・SSDブランド「Crucial」から撤退し、AIサーバー向け需要に資源を集中します。また、富士通はAI向けCPUや量子コンピュータの研究成果を披露。AWSは新サービスでAI活用を強化し、クラウド接続を拡大するなど、技術分野で新たな展開が見られます。
目次
半導体・ストレージ分野
マイクロンのCrucialブランド撤退
米半導体大手のマイクロンは、消費者向けメモリおよびSSD事業の「Crucial」ブランドから撤退します。この決定は、AIブームによるPC市場の縮小が影響しています。企業はAIサーバー向け高容量メモリの需要増に対応するため、消費者向け製品の生産を終了し、データセンター向け事業にシフトします。Crucialは低価格で人気のSSDやメモリモジュールを展開してきましたが、AI処理を支える大容量・高性能品への需要が急増する中、事業再編を進めます。この動きは、半導体業界全体でAI特化が進む潮流を象徴しています。撤退後も既存製品のサポートは継続される見込みです。
AI・先端技術開発
富士通のAI CPUと量子コンピュータ研究
富士通はAI向けCPUや量子コンピュータの最新研究を公開しました。企業向けテクノロジーの未来を見据え、5つのキー領域を中心にフィジカルAI、宇宙、防衛技術も含めた成果を披露しています。特にAI専用CPUは高効率処理を実現し、量子コンピュータはグローバルリーダーを目指す基盤となります。これらの技術は、複雑な計算を高速化し、産業用途での活用を拡大します。研究はデータセンターやエッジコンピューティングに応用可能で、企業間の競争を激化させる要素です。富士通はこれらを武器に、国際市場での地位強化を図ります。
マンガ家支援の作家専用AI
マンガ家の過酷な制作環境を改善するため、作家専用AIを開発する取り組みが進んでいます。このAIは個々の絵柄を再現し、作画作業を支援します。連載スケジュールの厳しさから生じる負担を軽減し、クリエイターの生産性を向上させるのが目的です。AIは線画生成や背景作成を担い、作家のスタイルを学習して自然な出力を行います。制作現場では、アイデア出しから仕上げまで多様な場面で活用可能です。この技術は、クリエイティブ産業全体に波及し、AIの芸術応用を広げる一歩となります。
クラウド・ネットワークサービス
AWSのAI連携ツールと高速接続拡大
AWSは「MCP Server」のプレビューを開始し、AIモデルからAWSサービスを利用可能にしました。最新APIやナレッジベースを包括的に活用でき、開発効率を高めます。また、Google Cloudとの高速接続「AWS Interconnect」を発表し、2026年にはAzureとも連携します。これにより、クラウド間データ転送が高速化され、多クラウド環境での運用が容易になります。自社開発チップの好調も報告され、カスタムシリコンがAI処理の未来を支えます。Amazon Bedrockは多様なAIモデルを提供し、専門用途に対応します。
パーソナルデバイス進化
ASUSの新型モニターとAI搭載PC
ASUSはTUF Gamingシリーズ第5世代モニター2機種を発表しました。27型QHDモデルは最大210Hz、23.8型FHDモデルは240Hz駆動で、0.3ms応答速度とAI機能を備えます。ゲーミング環境の強化に寄与します。また、Copilot+対応オールインワンPC「ExpertCenter P600 AiO」を投入。AI議事録作成、翻訳字幕、ノイズ除去、カメラ補正を搭載し、23.8型タッチディスプレイとDolby Atmosでオンライン会議を支援します。Ryzen AI搭載ノートも割引販売され、AI PC市場が活性化しています。
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