憲法修正第25条4項、トランプ大統領への発動論が再燃も書面提出は未確認

トランプ大統領の職務遂行能力をめぐり、2026年9月に憲法修正第25条4項の発動を求める発言が米メディアで相次ぎました。一方、ヴァンス副大統領と閣僚が議会へ職務不能の書面を出した事実は確認されておらず、専門家は政策や性格への反対では発動できないと指摘しています。政権の安定性は日米同盟や貿易政策にも関わり、日本の読者にとっても重要な論点です。
メディアで再燃した発動論
2026年9月、トランプ大統領の言動をめぐり、憲法修正第25条4項の発動を求める発言が米メディアで続きました。Fox Newsは、共同司会者サニー・ホスティンが中間選挙で共和党が敗北した場合に閣僚が同条項を使う可能性に言及したと報じました。ホスティン氏は「My question is when do we really start, in earnest — and I mean this honestly — considering the 25th Amendment」と述べました。これは、同条項の検討を本格的に始める時期はいつなのか、という問いです。
The Independentは、トランプ大統領のTruth Socialでの人工知能規制に反対する投稿が、あらたな解任要求を呼んだと伝えました。発動にはヴァンス副大統領と16人の閣僚の過半数が、大統領は職務の権限と義務を遂行できないという点で合意する必要があり、忠誠関係からその見通しは低い、と同紙は説明しています。議会への書面提出は報じられていません。
時系列では、にもイラン関連の発言をきっかけに民主党議員らが発動を要求し、ラーソン議員が弾劾条項の提出と並行して呼びかけました。関心は断続的に高まっていますが、行政府内部の手続に進んだ事実は確認されていません。
条文が求める条件
憲法修正第25条4項は、副大統領と閣僚の過半数、または議会が指定する機関が、大統領の職務不能を議会に書面で宣言する仕組みです。大統領が異議を出せば、両院でそれぞれ3分の2の賛成が必要になります。The Heritage Foundationの資料「The Presidential Succession Amendment—Section 4」は、大統領継承に関する修正の第4節を扱っています。同財団は付で、この第4項はこれまでに一度も発動されたことがないと整理しています。条文自体は1967年に批准済みです。
専門家の反対論
憲法学者イリヤ・シャピロは、付のWTAR寄稿で次のように述べました。
It’s a mechanism for dealing with presidents who cannot function, not those whose personalities provoke opposition.
これは、同条項が職務を果たせない大統領向けの仕組みであり、人格が反発を招く相手を外すための手段ではない、という指摘です。政策や性格への反対だけでは足りない、という読み方が、専門家側の中心的な反論になっています。
政治的な現実と切り替わり条件
重要な要因は、ヴァンス副大統領と閣僚の忠誠が厚いとされる点です。メディアや野党側の言及が続いても、第一段の書面がなければ第4項は動きません。反対材料は、過去に一度も使われていない高い手続の壁と、異議時の両院3分の2要件です。
状況が切り替わる条件は明確です。副大統領と閣僚過半数、または議会指定機関が職務不能の書面を議会へ送ること、さらに大統領が争った場合に両院がそれぞれ3分の2でそれを支持することです。不確実性としては、書面提出の有無は未確認で可能性は低いとされること、個別報道と見方の変化の因果を時刻だけで断定できないこと、の中間選挙が議会構成を変え議論を再燃させうることが残ります。閣僚や副大統領の具体的な動きについての一次情報も、現時点では示されていません。
見落としやすい論点
直近の関心低下を、発動が公式に否決された結果だと読む材料はありません。調査は、明確な公式発表や閣僚辞任の報道と時刻が一致しない、と整理しています。短期では番組や投稿が議論を持ち上げても、長期では行政府内部の合意が先に必要です。中間選挙で議会が変わっても、第4項の第一段は議会の多数ではなく、副大統領と閣僚の書面です。議会の3分の2は、大統領が異議を出した後の第二段にすぎません。中間選挙後に外せる、と読むと、この順序を飛ばして制度上の段差を見誤ります。
日本への影響と日程
トランプ政権の安定性は、日米同盟、安全保障、貿易政策に直接関わります。日本でも米国大統領の職務遂行能力は継続的に報じられており、読者の関心は高い論点です。家計や企業への定量的な影響額は、今回の確認済み事実には含まれていません。次の節目は2026年11月の米国中間選挙です。手続の外側では、の任期終了が一つの区切りになります。
市場参加者の見方
Kalshiでは、時点の「Yes」が16%でした。質問は「Will the 25th Amendment be used during Trump’s Presidency? — Before 2029」で、トランプ大統領在任中に2029年より前に同条項が用いられるかを問います。数値は客観確率ではなく参加者の見方です。Yesは、第4項の書面が2029年1月20日より前に議会へ提出された場合です。
参考情報
- The Heritage Foundation:The Presidential Succession Amendment—…(2025-07-17)
- Fox News:'The View' co-host raises 25th Amendment scenario to…(2026-09-08)
- The Independent:Trump’s latest Truth Social rants on AI inspire…(2026-09-15)
- WTAR:A GUEST POST BY ILYA SHAPIRO: No, Trump Can’t Be Removed…(2026-09-14)
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