金価格43年ぶり最大週間下落 ドル高とファンド売却影響
金価格が1週間で10.5%下落し、4,490ドルとなりました。これは過去43年で最大の週間下落幅です。背景にはドル高やコモディティファンドの売却、取引所の証拠金引き上げがあります。一方、米国債務は39兆ドルを突破し、地政学リスクも原油市場に影響を与えています。
貴金属市場
金価格の急落
金価格は1週間で10.5%下落し、4,490ドルとなりました。この下落幅は1982年以来の最大です。従来の金暴落時には金利引き上げや量的緩和縮小などの明確な弱材料がありましたが、今回は戦争激化やインフレ上昇、石油施設攻撃、米軍展開といった強材料が存在します。それにもかかわらず下落した要因として、ドルが安全資産として急騰したこと、コモディティファンドが原油損失を補うために金を売却したこと、CMEが証拠金を引き上げレバレッジポジションの強制清算が発生したことが挙げられます。過去の1982年同様の下落後には12カ月で50%上昇した例もあります。
金ETFの資金流出
米国の金ETF保有量は今週30トン減少し、3週連続の減少となりました。過去3週間で合計62トン減少し、2026年初めの増加分がすべて消失しています。最大の金ETFであるGLDでは3月に入り63億ドルの資金流出が発生し、2013年以来最大の月間流出となる見込みです。全体として3月18日までの週に金ファンドから45億ドルの流出があり、10月以来最大です。これにより金価格は今週10.3%下落しました。
米国財政
連邦債務の急増
米国の連邦債務は史上初めて39兆ドルを突破しました。過去8カ月で2兆ドル増加し、7月初旬の債務上限引き上げ以降は2.8兆ドル増となっています。総債務は2018年以降ほぼ2倍となり、債務対GDP比は124%に達しています。議会予算局の試算では、今後10年間で年間2.4兆ドルのペースで増加し、2036年には64兆ドルに達する見込みです。
原油・地政学リスク
イラン情勢と原油供給
イラン外相は日本関連船舶のホルムズ海峡通過を認める用意があると述べました。封鎖中の海峡について日本側と協議中です。米財務省はイラン産原油の購入を許可すると発表し、原油高抑制を優先しています。また、米国とイランの潜在的な和平合意では、凍結資産の返還、ホルムズ海峡の再開通、高濃縮ウラン備蓄対応、核開発や弾道ミサイル、地域代理勢力支援の長期取り決めが含まれます。イラン側は停戦と補償を求めています。
XDOGE