ホルムズ海峡封鎖長期化で原油高騰 アジア株に影響

ホルムズ海峡の封鎖が長期化する中、ブレント原油の価格は過去1カ月で44%上昇しています。原油やガソリンなどのエネルギー関連商品も大幅に値上がりし、トルコ中央銀行は金準備を58トン売却して外貨を確保しました。一方、アジア株式からは海外投資家が過去最大規模で資金を引き揚げています。半導体メモリーの高騰やマンション管理費の上昇も市場に影響を与えています。

エネルギー市場

原油価格の大幅上昇

ブレント原油は過去1カ月で44%、原油は40%、硫黄は39%、ガソリンは37%上昇しています。尿素は29%、欧州天然ガスは22%、石炭は11%の上昇を示しました。ホルムズ海峡の封鎖により主要ルートが停止し、サウジアラビアの代替パイプラインが日量700万バレルのフル稼働に達しています。紅海ルートの緊張も高まっており、石油輸送のリスクが拡大しています。ピーク時には原油価格が126ドルに達し、通航隻数は1日120隻から5隻に減少しました。

商品名 変動率
ブレント原油 +44%
原油 +40%
硫黄 +39%
ガソリン +37%
尿素 +29%
欧州天然ガス +22%
石炭 +11%

中東情勢の影響

イラン革命防衛隊がホルムズ海峡のララク島を関所として通航料の徴収を始めています。イスラエルはイランの核施設や発電所を空爆し、革命防衛隊は報復を宣言しました。代替ルートの紅海でも緊張が高まり、イスラエルのソマリランド進出を巡り大国間の関与が懸念されています。こうした動きはエネルギー市況に混乱を生んでいます。

株式・為替市場

アジア株の大量売却

海外投資家が中国を除くアジア新興国株式を3月に入り520億ドル分売却しています。これは2020年のパンデミック時を上回る過去最大の月間流出です。台湾、韓国、インドで資金流出が顕著で、原油輸入依存度の高い地域に影響が及びます。ホルムズ海峡通過原油の80%がアジア需要によるものです。

トルコの金売却

トルコ中央銀行は2週間で58トンの金を売却し、金準備を513トンに減らしました。半分以上がスワップ取引で米ドル調達に充てられ、外貨準備は1750億ドルに低下しています。エネルギー輸入コストの急増とリラの下落圧力が背景にあります。

半導体・不動産市場

低価格スマホのコスト増

半導体メモリーの高騰で低価格スマホの生産コストが上昇しています。AI向け供給優先によりスマホ向けが不足し、メモリー価格は1年で4倍となりました。販売価格の9割を占める見通しです。一方、グーグルが開発したAI技術TurboQuantは推論時のメモリー使用量を6分の1に削減し、半導体大手株価を約10%押し下げました。

マンション管理費の高騰

首都圏のマンションでは管理費と修繕積立金が大幅に上昇しています。価格上昇に加え購入後の負担が増大し、投資と実需を兼ねた購入のメリットが低下する可能性があります。